Tuesday, February 11, 2025 6:03 AM

8社共同のEV充電事業アイオナ、全米で本格展開

 大手自動車メーカー8社が設立し、北米全域でEVの高出力充電ネットワーク構築を進める合弁会社アイオナ(IONNA、本部ノースカロライナ州)は、一般公開して試用を求めるパブリックベータ段階から本格的な全米展開に移行すると発表した。

 アイオナ加盟社は、BMW、GM、ホンダ、現代、起亜、メルセデス・ベンツ、ステランティス、トヨタ。

 グリーンカー・コングレスによると、テスト段階では、自動車メーカー各社の所有車両や一般ドライバーがアイオナ・ネットワークのストレステストに協力し、80車種以上で4400回以上の充電(セッション)を実行。ネットワークは約6.3万キロワット時(kWh)のエネルギーを供給した。

 アイオナは本格展開に伴い、テキサス州ヒューストン、カンザス州アビリーン、アリゾナ州ウィルコックスなど全米100カ所以上で充電施設を稼働させた。さらに、ノースカロライナ州ガーナーに本社施設および消費者体験研究施設を開設した。

 研究施設には、2025年1〜3月期から人工知能(AI)とセンサーフュージョン技術によるコンピュータービジョンを導入し、商品を手に取ってそのまま出られるグラブ&ゴー方式の小売りサービスを提供できるようにする。この小売りスペースでは、アマゾンとの提携および同社の最先端技術「Just Walk Out」を活用して、ドライバーが年中24時間いつでもレジに並ぶことなく軽食や必需品を入手できるようになる。

 年内には相互運用性や使いやすさをさらに向上させる予定で、すでに利用可能な「プラグ&チャージ(EVにつなぐだけで充電を開始する)」技術は多くの自動車メーカーで利用可能になる見込み。また、AIを使ったスマート予約/経路最適化、車内決済などの機能も実現させていく。