Tuesday, March 04, 2025 6:08 AM
ホンダ、次期「シビック」の生産をメキシコから米国へ変更
ホンダは2020年代後半に発売する次期「シビック」HVモデルについて、当初計画していたメキシコではなくインディアナ工場で生産する方針を固めた。ロイターが伝えた。
シビックは米国で最も売れているホンダ車の1つで、トランプ大統領の関税政策の影響などを回避する。事情を知る関係者3人が明らかにした。メキシコを対米輸出拠点と位置付ける主要な日系メーカーの具体的な対応が明らかになるのは初めて。
ホンダはシビックHVの現行モデルをインディアナ工場とカナダの工場で生産している。米国とカナダでは物価と人件費が上昇しており、シビックのような比較的、価格の低い自動車を生産するのは採算が合わないことから、次期モデルは2027年11月からメキシコグアナファト州の工場で生産、米国へ輸出する計画だった。
しかし、トランプ大統領が就任しメキシコ生産計画は撤回、インディアナで2028年5月から年間21万台を生産することを決めた。ホンダの米国販売は、2024年は前の年に比べて約8%増の142万台。シビックの売れ行きは好調で、ガソリン車も含めて同2割増の24万台以上を売り上げた。HVを中心に需要はおう盛で、インディアナ工場だけで生産が追い付かない場合は、カナダやメキシコなど関税対象以外の国から米国への輸出も検討する。
ホンダはメキシコで生産した自動車の8割、米国販売の約4割に当たる55万台をメキシコとカナダから輸出している。一方、米国からメキシコへは2万台、カナダへは4万台を輸出している。米国がメキシコとカナダに関税を課し、メキシコとカナダが報復関税を導入した場合、計61万台に25%の関税がコストとして上乗せされる。