Wednesday, March 05, 2025 6:09 AM

北米の自動車生産「急停止」〜関税発動なら、部品業界が警告

 カナダ自動車部品工業会(APMA)のフラビオ・ボルペ(Flavio Volpe)会長は、25%の関税が課された場合、利益率の低い自動車業界は生産を継続できなくなり、北米3カ国の組立工場と部品工場の生産は1週間以内に停止すると警告した。

 オートモーティブ・ニュースによると、関税措置が実行された場合、数十年にわたる北米の自由貿易を根底から覆すと指摘。カナダの自動車部門を狙った関税は、ミシガン、アラバマ、ジョージアからカリフォルニアまで、米国の自動車生産州にも直接的な打撃を与える。

 「25%の関税率は業界のどの企業の利益率よりも15%高く、メーカーもサプライヤーもその損失への備えができていないため工場が停止する。トランプ氏が何と言おうが、自国の産業を急停止させるという事実は変わらない」(ボルペ氏)

 カナダで自動車を生産するメーカーでつくるグローバル・オートメーカーズ・オブ・カナダ(GAC)のデイビッド・アダムス会長も「自動車メーカーは、(関税発動から)1週間以内にラインの停止に踏み切る可能性があり、ティア1、2、3のサプライヤーは仕事が急速に枯渇する。メーカーが軽々しく行うことではないが、選択肢は限られる」と話す。

 カナダの部品大手リナマーのリンダ・ハーゼンフラッツCEOも「関税が課されれば数日以内に自動車生産は停止するだろう」と述べた。