Monday, March 30, 2026 7:13 AM
戦争によるガソリン高騰、EV移行を促進か
中東情勢の緊迫化に伴うガソリン価格の急騰は、自動車メーカー、ディーラー、自動車オーナーらに不安や不確実性をもたらす半面、EVへの関心が高まって販売を促進する可能性があり、一部のビジネスにとっては商機となっている。
◇車選びに影響
ロイターによると、英ロンドン郊外のギルフォードにある中古EV販売店「EVエキスパーツ」では、2月28日に米イスラエルがイランを爆撃してから1週間後、来客数が過去最高を更新した。紛争の勃発により、世界の原油供給の約20%が通過するホルムズ海峡の航行が混乱しているため、消費者はガソリン価格の一層の上昇を懸念。この店はEVの在庫確保を急いでおり、スタッフは競売会場でEVを買いまくっているという。
英政府によると、3月16日現在で同国のガソリン価格は攻撃開始以降7%上昇し、欧州連合(EU)でも約8%上昇した。米国でも2月下旬以降、平均価格が27%上昇して1ガロン=3.72ドルとなっている。
歴史的に、原油価格の急騰は消費者の車選びに構造的変化をもたらしてきた。1970年代の石油危機では小型車志向が強まり、日本メーカーが米国市場でシェアを伸ばした。ただし、消費者が行動を変えるには、価格高騰が長期にわたるか心理的節目を超える必要があり、専門家は今回の値上がりがすぐに新車需要を大きく変える可能性は低いと指摘する。
米中古車情報ウェブサイトのカーグールーズ(CarGurus)は、1ガロン=4ドルがEVの関心を高める節目と見ており、2022年2月にロシアがウクライナに侵攻した時もこの水準に達した時に消費者の関心が高まったという。
一部の消費者はすでに行動を変え始めているが、米国全体ではまだ大きな変化は見られない。CarGurusでは3月第2週の段階でEV検索に大きな動きは見られず、別のサイトのエドマンズ(Edmunds)でも、イラク戦争開始後の3月第1週に電動車購入を検討する人の割合は22.4%と、前週の20.7%からわずかな上昇にとどまっている。