Friday, May 29, 2026 7:22 AM

ピレリ、「サイバータイヤ」を米国で生産へ

 伊タイヤ大手ピレリは、ジョージア州ロームの工場でコネクテッドタイヤ「サイバータイヤ」の生産を開始する。米国でタイヤ生産と技術基盤を統合し、存在感の強化を目指す。ロイターが伝えた。

 サイバータイヤは、タイヤに埋め込まれたセンサーとソフトウェアを組み合わせ、リアルタイムデータを車両へ送信する仕組み。ピレリは5月上旬に開かれた米商務省主催の投資イベント「SelectUSA Investment Summit」で同技術を披露した。

 ジョージア工場は現在、プレミアムタイヤを生産しており、研究開発センターも併設する。ピレリは今後数カ月以内にサイバータイヤの生産計画を最終決定し、設備投資の詳細を公表する。

 米政権は近年、自動車分野で中国系技術が使われることを強く警戒している。ピレリの筆頭株主は34.1%を保有する中国国営の総合化学企業シノケム(中国化工集団)。イタリア政府は4月、国家戦略上重要と見なされる企業に適用できる「ゴールデンパワー(特別拒否権)」を行使して、ピレリに対するシノケムの影響力を制限し、ピレリの米国事業拡大を後押しした。

 ピレリは、モビリティー技術のデジタル化・コネクテッド化需要が急速に高まる米国を最先端製品の重要市場と位置付けている。米国はピレリの総売上高の20%以上を占めるが、米国の生産拠点はジョージア工場だけで、その供給能力は米国内需要の約5%にとどまっている。