Friday, December 23, 2016 9:54 AM

南スーダン制裁、採決へ 日本賛同せず採択難航

 国連安全保障理事会は23日、南スーダンに対する武器禁輸を含む制裁決議案を採決する。採択には理事国15カ国中9カ国の賛成が必要で、提案した米国は多数派工作を進めているが、日本は賛同しないとみられ採択は難しい状況だ。安保理決議を巡り同盟国の日米の意見が対立すれば極めて異例。

 首都ジュバでの国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊を派遣する日本は、武器禁輸に反対する地元政府と国連の溝が深くなることで情勢が緊迫化し、PKOにも影響が及ぶことを懸念。AP通信によると、安倍晋三首相の特使として南スーダンに派遣されていた岡村善文国連次席大使は武器禁輸について「生産的でない」と述べた。

 一方、米国や国連は南スーダンで深まる民族間憎悪が虐殺行為につながると警戒を強め、武器禁輸を含む制裁が「最も適切な手段」(潘基文国連事務総長)として理事国の支持を訴えていた。(共同)