Friday, December 23, 2016 9:56 AM

伊政府、大手銀の救済決定 公的資金で資本増強へ

 イタリア政府は23日、多額の不良債権を抱え経営難に陥った国内3位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(モンテ・パスキ)を救済する方針を決めた。同行が自力再建を断念したため。政府は公的資金を注入し資本増強を支援し、資金繰りを支えて破綻を回避。金融不安の拡大を防ぐ姿勢を鮮明にした。同行の債券を持つ個人投資家の損失が生じないようにする。

 モンテ・パスキは現存する世界最古の銀行とされる。同行は22日、50億ユーロ(約6100億円)の増資計画が失敗したと表明。23日には、公的資金による資本増強を政府に要請すると発表した。

 ジェンティローニ首相は23日未明の記者会見で「(モンテ・パスキの支援により、イタリアの)銀行部門をより強くする」と強調。パドアン経済財務相は「小口の預金者を保護する」と語った。(共同)