Wednesday, January 04, 2017 12:09 PM

トランプ政権が最大リスク 米調査会社が国際情勢予測

 国際政治上の危機分析を専門とする米調査会社ユーラシア・グループは3日、「今年の十大リスク」をまとめた報告書を公表し、1位に内向き志向のトランプ次期政権を挙げた。国際社会での米国の指導力低下によってロシアと中国が台頭、相互不信が連鎖して安全保障体制や世界経済が弱体化すると分析した。

 報告書は、米国の利益だけを追求するかのような「米国第一主義」の下で同盟関係がビジネスライクになると指摘した。米国の利益にならないと判断されれば関係が揺らぎ、中国が隙を突いてアジアで軍事、経済面で勢力を拡大し、東南アジア諸国の米国の同盟国が中国にすり寄る結果を招くと予測した。

 リスクの2位は中国。秋の共産党大会で指導部の大半が交代し、権力移行期に入るため、習近平国家主席が外交政策で強硬姿勢に出て、米中の緊張が高まると推測した。(共同)