Wednesday, January 04, 2017 4:49 PM

年頭会見 酉年選挙にじませる首相 「転換点」と野党けん制

 安倍晋三首相は年頭記者会見で、今年の干支にちなんで過去の酉年の衆院解散・総選挙を列挙し「しばしば政治の大きな転換点となった」と意味深に言及した。高い内閣支持率や堅調な株式市場の追い風を受け、野党をけん制する意図が透けて見える。党勢低迷が続く民進党は巻き返しを狙うが、「安倍1強」体制を崩す効果的な戦略はなかなか見当たらない。

 「12年前、あの劇的な郵政解散があった。さらに12年前は、私が初当選し、自民党が戦後初めて野党になり、『55年体制』が崩壊した歴史的な年だ」

 首相は会見冒頭、記者から質問される前に自らこれまでの「酉年選挙」を紹介。「佐藤栄作首相(当時)が沖縄返還で米国と合意し、解散・総選挙に打って出た1969年も酉年だった」と続け、酉年は政治決戦の年と印象付けてみせた。(共同)