Thursday, January 05, 2017 12:10 PM

対中不当廉売調査、100件超 トランプ次期政権を警戒

 中国商務省の孫継文報道官は5日の記者会見で、中国が2016年に計27カ国・地域から前年比36.8%増の計119件の反ダンピング(不当廉売)などの調査を申し立てられたことを明らかにした。調査対象は、先進国から過剰生産と強い批判を受ける鉄鋼が前年比32.4%増の49件と最多。

 報道官は、米国の対中貿易赤字に厳しい姿勢を示すトランプ次期大統領の20日の就任をにらみ「貿易摩擦が政治的に利用され、極端な措置が取られる傾向が明確になっている」と警戒感をあらわにした。

 報道官は、計119件の調査申し立ては「歴史的に多い」と指摘。公正な貿易の環境を保障するために中国が話し合いによる解決を重視していると強調した。(共同)