Tuesday, July 05, 2016 5:42 PM

利上げ「もう少し待てる」 ニューヨーク連銀総裁

 ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は5日、ニューヨーク州ビンガムトンで開かれたイベントで、連邦準備制度理事会(FRB)はもう少し利上げを待つことができるとの見方を示した。米国の物価上昇率が目標の2%に届いていないことや、英国の欧州連合(EU)離脱問題などで先行き不透明感が強いことを理由に挙げた。ロイター通信が伝えた。

 総裁は、変動の大きいエネルギーを除いた物価について「われわれが好ましいと思うよりも少し低い。よって、現在の緩和的な金融政策で経済を運営することが可能になる」と述べた。「見通しが不確かなことや、物価が望ましい水準を下回っていることは、(利上げについて)われわれがもう少し忍耐強くあることを許容する」とした。

 ダウ・ジョーンズ通信によると、総裁は、2%を下回る経済成長率でも米国は「大丈夫」だと強調。ただ、英国のEU離脱が米国や世界の経済にどのように影響するかまだ理解できていないとも述べ、FRBの金利政策の次の一手が何かは「分からない」とした。(共同)