Tuesday, January 10, 2017 4:47 PM

米TPP脱退を痛烈批判 通商代表「中国に贈り物」

 「米大統領が中国にできる最高の贈り物だ」。フロマン米通商代表は10日、首都ワシントンで講演し、トランプ次期大統領が掲げる環太平洋連携協定(TPP)脱退について、皮肉を込めて痛烈に批判した。

 米国がTPPから脱退することで、中国が米国の歴史的な同盟国に対する影響力を強めかねないとの懸念を表明。「アジア太平洋地域における米国の指導力を放棄したい大統領がいるなんて信じられない」と語った。

 「次期政権の閣僚の半分はTPPを支持していた」とも指摘。実名は挙げなかったが、商務長官に起用される著名投資家のロス氏が自由貿易推進からTPP反対派に転じたことなどを念頭に置いた発言とみられる。

 フロマン氏は日米を含む12カ国が参加したTPP交渉を主導しただけに、TPPを諦めきれない様子だった。(共同)