Tuesday, January 24, 2017 10:14 AM

「米国第一主義を尊重」 首相、首脳会談で伝達へ

 安倍晋三首相は2月にワシントンで開催を見込む日米首脳会談で、トランプ大統領が掲げる「米国第一主義」に関し「理解し、尊重する」と伝える意向を固めた。複数の政府筋が24日明らかにした。トランプ氏の政治理念を受け入れることと引き換えに、日本の立場へ十分な配慮を求める考えだ。相互に信頼を醸成し「新時代にふさわしい日米同盟の強化」(政府筋)を目指す。自由貿易は米国第一主義に反しないとも説明し、経済摩擦回避へ糸口を模索する。

 首相訪米に向けて政府は24日、対応方針の策定に着手。「同盟はアジア太平洋地域の安定と、米国の国益に資する」との認識を首脳間で共有する方向で検討する。環太平洋連携協定(TPP)問題については、離脱を決めた米国の復帰への期待感を示す方向だ。

 首相側は、トランプ氏が就任演説で「今日からは、ひたすら米国第一だ」と言明した点に着目。トランプ氏が米国民の利益を最優先に位置付けて外交、貿易政策を推進するのは「不可避」(外務省幹部)とみて、尊重した上で連携を図る必要があると判断した。(共同)