Thursday, July 07, 2016 10:52 AM

イラク戦争支持「妥当」 安倍政権、英と一線画す

 安倍政権はイラク戦争に関し、米英の武力行使を支持した当時の小泉純一郎首相の判断を「妥当」とする立場を今後も維持する。小泉氏の判断を事実上追認した2012年の外務省報告も見直さない考えだ。独立調査委員会が6日の報告で参戦を失敗と総括した英国の対応と一線を画すことになる。

 政府筋は7日、小泉氏の支持表明を妥当とする日本政府の立場に関し「現時点でも変更する必要はない」と強調した。理由について「イラクは当時、大量破壊兵器を保有していない事実を証明しようとせず、査察受け入れを求める国連安全保障理事会決議にも違反した」と説明した。

 世耕弘成官房副長官も6日の記者会見で、小泉氏の判断を巡り「今日でも妥当性を失うものではない」と表明。川村泰久外務報道官は同日の会見で、英国の動きを踏まえて政府見解を修正する可能性を問われると「わが国はイラクで人道復興支援と後方支援のみを行った。(参戦した)英国と同列に論じるのは適切でない」と否定した。(共同)