Wednesday, December 10, 2025 6:39 AM

ボカラトン市、自動運転シャトルサービス開始

 フロリダ州南部のボカラトン市は、屋外ショッピングと食事の中心地マイズナーパーク内の短い区間で、無料の自動運転シャトル「MiCa(ミカ)」を導入した。

 ADAS & オートノマスビークル・インターナショナルによると、同市で自動運転交通サービスが導入されるのはこれが初めて。車両はエストニアの新興企業オーブテック(Auve Tech)が開発した。

 このプロジェクトは、ボカラトン市とオーブテックのほか、近距離移動サービス業者サーキット・トランジット(Circuit Transit)、自動運転車(AV)向けソフトウェア開発ガイデント(Guident、フロリダ州)の共同事業で、当初のサービスは飲食店・店舗・文化施設間の短距離かつ予測可能な移動を中心に、住民や旅行者に自動運転による移動体験を提供する。将来はマイズナーパークとロイヤルパーム・プレイス間の2.6マイルへ路線を拡張する可能性もあり、そうなればMiCaは、サーキットが運営する既存のオンディマンド電動シャトルネットワーク「BocaConnect(ボカコネクト)」などを補完する市内ダウンタウンの主要な移動手段になる。

 MiCaは、全長4.2メートル(m)のコンパクトな8人乗り電動車。最高速度は時速25キロメートル(km/h)に制限されている。容量17.6キロワット時(kWh)の電池を搭載し、出力22キロワット(kW)の交流充電で1日最大20時間の稼働が可能。

 車両は安全性と信頼性を中核に設計されており、ライダー(光検知・測距装置)とカメラ計7台で周囲360度の状況を認識でき、重要システムは冗長設計が施され、強固なサイバーセキュリティーも確保。装備は空調、両開きドア、遠隔監視機能など乗客重視となっている。