Thursday, July 07, 2016 10:52 AM

ダイオキシン無断埋め立て 高濃度、神戸に汚染物25トン

 神戸市は7日、高濃度のダイオキシンを含むドラム缶163本分(約25トン)の汚染焼却灰や汚泥が、同市西区の産業廃棄物最終処分場に無断で処理され、違法に埋め立てられていたと発表した。1997年にダイオキシンが検出された大阪府能勢町のごみ焼却施設「豊能郡美化センター」(閉鎖)から出た廃棄物で、運営していた豊能郡環境施設組合が埋め立てたという。

 組合は昨年8月、福岡県大牟田市内で処理することを決定したが、大阪府などによると、組合は「大牟田市にいったん運んだが、同市の業者の事情で処理できなくなった。その後、今年2月に神戸市の業者が処理した」と説明している。神戸市は組合に抗議し、廃棄物の掘り起こしと撤去を求める。

 ダイオキシン濃度は基準値の最大29倍で、神戸市は最終処分場の水の調査などから、河川など環境にすぐに影響が出る可能性は低いとみている。(共同)