Thursday, July 07, 2016 10:53 AM

米、金正恩氏に初制裁 「国民弾圧の最終責任」

 米財務省は6日、北朝鮮で処刑や強制労働などの人権侵害に関与したとして、金正恩朝鮮労働党委員長のほか崔富一・人民保安部長ら当局者10人、国家安全保衛部など5組織を金融制裁の対象に指定したと発表した。米政府は国民の弾圧が続く北朝鮮の現状を重く見て、人権侵害を理由とした初の制裁を科した。最高指導者の金氏が米政府の制裁対象となるのは初めて。

 米政府当局者は「(金氏に)国民弾圧の最終的な責任があるのは明白だ」と強調。オバマ政権として核・ミサイル問題だけでなく人権問題も重視していることを内外に示し、国際圧力強化を目指す。金氏を「最高尊厳」と位置付ける北朝鮮が反発するのは必至だ。

 金氏らに対し米国内の資産を凍結、取引を禁止する措置を取る。日本人拉致問題の再調査を行う特別調査委員会(北朝鮮が今年2月に解体表明)メンバーだった姜成男国家安全保衛部局長も制裁対象者となった。(共同)