Friday, February 10, 2017 4:46 PM

経済連携・同盟強化へ 日米首脳が初会談

 安倍晋三首相は10日昼(日本時間11日未明)、トランプ大統領とワシントンのホワイトハウスで初会談した。アジア太平洋地域の安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟強化の重要性を確認。ロシアとの北方領土問題解決への決意に理解を求めるとともに、対ロ政策での連携を申し合わせたい考え。焦点の経済・通商問題では、日米の経済連携が相互の利益につながるとして、米国における雇用創出や投資拡大での協力強化で一致する見通しだ。

 大統領就任後、両首脳による初の本格的な対話となる今回の会談では、米国の対日貿易赤字の多くを占める自動車貿易や、円安ドル高是正も重要議題になる。トランプ氏が、日米2国間での自由貿易協定(FTA)締結を求めることも想定される。沖縄県・尖閣諸島を巡っては、米国の防衛義務を定めた日米安保条約第5条の適用対象だと明確化する方向だ。

 会談後、両首脳は共同記者会見で、一連の成果を盛り込んだ合意文書を発表する。首相は対中国けん制を前面に出す一方、首脳間の信頼醸成と日米関係の強化でアジア太平洋地域の平和と繁栄を主導したい考えだ。(共同)