Thursday, February 16, 2017 11:07 AM

インディ佐藤、移籍で転機 40歳でも衰え知らず

 自動車のインディカー・シリーズで戦う佐藤琢磨(ホンダ)が転機を迎えている。4年間所属したA・J・フォイトが率いるチームから今季、マイケル・アンドレッティのチームに移籍。伝統の「インディアナポリス500マイル」(インディ500)を過去3年で2度制しており「ものすごく大きなチャンス」と3月12日の開幕を心待ちにしている。

 2010年から参戦し、13年に日本人ドライバーとして初優勝。だが、その後は思うような成績を残せず、チーム力の差を感じていたときに訪れた移籍話だった。新天地は、前のチームの倍となる4台でレースに挑むだけに「吸い上がってくるデータの量が単純に2倍ある。それをうまく使えればやっぱり大きい」と言う。以前ともに戦ったことのあるエンジニアと組み、10、11日にアリゾナ州で行われた合同テストでは2回目で全体3位のタイムをたたき出すなど好感触を得ている。

 1月28日に40歳になり、ドライバーでは年長の部類に入る。しかし、積み重ねた経験と練習で、衰えは「全く感じていない」と言い切る。「カズ(サッカーの三浦知良)選手にしても(米大リーグの)イチロー選手にしても、世界で戦う日本のトップアスリートが40代に乗せてもなお進化し続けているというのは心強いし、自分もそれを追い掛けたい」と、スピードへの欲求は止まらない。(共同)