Thursday, February 16, 2017 11:11 AM

原発、ロボ調査失敗 溶融燃料確認できず

 東京電力は16日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内を本格調査するため、カメラと線量計を搭載した自走式ロボットを初投入したが、圧力容器直下の作業用足場に到達できなかった。炉心溶融で溶けた核燃料(デブリ)の実態把握には至らず調査は失敗した。ロボットは途中で走行できなくなる不具合が発生し、回収しないまま格納容器内に残した。

 デブリ取り出しは廃炉作業の最大の難関とされる。前段となる本格調査でつまずいたことで、東電が抜本的な計画の見直しを迫られるのは必至だ。デブリの実態把握が進まなければ、政府や東電が描く取り出しプランの遅れにつながる可能性もある。

 東電によると、ロボットは前後にカメラがあり、サソリのように後部が反り上がり撮影角度を変えることが可能。温度も測定できる。午前7時50分ごろに投入し、機器交換用レールに残る堆積物の上を走行したが、圧力容器直下への入り口まで3メートル前後の位置で進めなくなった。左の走行用ベルトも動かなくなった。(共同)