Tuesday, February 21, 2017 10:45 AM

自動運転、自由に実験 技術革新へ特区に新制度

 政府は21日、国家戦略特区諮問会議を開き、企業が革新的な技術の実証実験を自由に手掛けられるよう、現行の特区内で関連規制を一時的に停止する新制度の創設を決めた。まず自動車の自動運転や小型無人機「ドローン」を対象とし、範囲の拡大も視野に入れる。訪日客の急増に対応してサービス業で外国人の働き手を増やす案も示し、この日決めた新たな規制改革方針に明記した。

 安倍晋三首相は会議で「安全性を確保しつつ事前規制や手続きを抜本的に見直す。イノベーション(技術革新)を爆発させてほしい」と述べ、必要な措置を盛り込んだ特区法改正案を今国会に提出する方針を示した。

 創設するのは「サンドボックス制度」と呼ばれ、海外に例がある。完全自動運転の公道実験では道交法、ドローンには航空法といった規制があり、多くの関係機関への届け出などが必要。今の国家戦略特区や地方創生特区ではこうした手続きを大胆に簡素化し、自由に試せるようにする。改正特区法施行から1年以内をめどに詳細を詰める。(共同)