Friday, March 10, 2017 11:03 AM

企業にハッキング資料提供 アサンジ氏、米政府は非難

 内部告発サイト「ウィキリークス」が米中央情報局(CIA)のスマートフォンに対するハッキング技術を記録したとされる資料を公開した問題で、サイト代表のアサンジ容疑者は9日、さらに詳細な資料をスマホ生産企業などに提供する考えがあると表明した。企業は商品をハッキングから守る措置を取ることができ、一部企業からアサンジ氏の提案を歓迎する声が上がった。

 スパイサー大統領報道官は9日の記者会見で、ウィキリークスの資料公開は「国家の安全を損ねる」と非難し、トランプ大統領が「重大な懸念」を抱いていると強調。内部資料が流出したとみられるCIAについて「トランプ氏はシステムが時代遅れで、更新の必要があると考えている」と述べ、機密情報の保護強化方針を示した。

 ウィキリークスは7日、ハッキングの資料を公開。iPhone(アイフォーン)などのスマホやコンピューターに侵入する技術が記され、スマホ利用者の間に情報機関から監視されることへの不安が広がった。ただ、ハッキングを実際に行うために必要な詳細な情報は公開されていない。(共同)