Friday, March 10, 2017 11:05 AM

朴大統領を罷免 憲法裁「重大な法違反」

 韓国憲法裁判所は10日、国会で弾劾訴追された朴槿恵大統領(65)を罷免する決定を裁判官8人の全員一致で言い渡した。大統領権限を乱用し、親友の崔順実被告(60)による国政介入を許したと認定、「国民の信任を裏切った。憲法を守る上で容認できない重大な違法行為だ」と断罪した。韓国大統領の罷免は1948年の建国以来、初めて。次期大統領選は60日以内に行われ、5月9日投開票が有力視されている。

 憲法裁は「決定が国論分裂の終息の契機となることを期待する」としたが、朴氏支持派は決定に強く反発。裁判所周辺で機動隊と衝突するなど混乱が広がり、消防関係者らによると、2人が死亡し、76人が負傷した。

 2013年に韓国初の女性大統領として就任した朴氏は即時失職し、不起訴特権を失った。検察は朴氏に対する捜査を本格化する見通しだ。次期大統領候補では革新系の最大野党「共に民主党」の文在寅前代表が支持率トップで政権交代の可能性がある。(共同)