Monday, March 20, 2017 11:31 AM

中国、核禁止条約に不参加 「NPT維持」理由

 中国外務省の華春瑩副報道局長は20日の記者会見で、27日からニューヨークの国連本部で始まる核兵器禁止条約の多国間交渉に「中国は参加しないことを決めた」と発表した。核拡散防止条約(NPT)体制の維持が理由としている。

 条約交渉には核保有五大国のうち米露英仏は不参加だが、中国は2月中旬の準備会合に出席。中国外務省高官が交渉参加の検討を明らかにするなど、非核保有国が主導する交渉に保有国として唯一、参加に踏み切るかどうか動向に注目が集まっていた。

 華氏は核兵器禁止条約の交渉不参加について「慎重に検討を重ね、数日前に決定した」と説明。「核軍縮を実現する目標は、簡単に成し遂げられるものではない」として、核兵器を徐々に減らす漸進的なアプローチの重要性を強調。NPTを中心とした現行の軍縮枠組みを重視する米露など他の核保有国と足並みをそろえる姿勢を示した。(共同)