Monday, March 20, 2017 11:32 AM

南シナ海で「主導権獲得」 中国軍幹部、内部誌で分析

 中国人民解放軍の海軍幹部が、領有権争いのある南シナ海情勢について「岩礁の埋め立て工事後、中国は軍事戦略上、一定の主導権を獲得した」と判断していることが海軍の内部刊行誌で20日、分かった。米軍については「南シナ海で軍事衝突を起こす力量はない」と分析した。

 中国は南シナ海で事実上の軍事拠点化を進めているが、軍の赤裸々な本音が明らかになるのは珍しい。民間機運航など表向きは「民間の活動」をアピールしつつ、実際には軍の影響力を強めていく方針も示した。

 情勢判断は、昨年6月発行の内部誌で南シナ海を管轄する海軍南海艦隊の将校らが執筆。軍事主導権の獲得により「中国の威嚇効果が高まり、周辺国が軍事的に挑発してくる可能性は低くなった」と指摘、ベトナムなど領有権を主張する国との「力比べ」で勝負はついたとの認識を示した。(共同)