Tuesday, April 04, 2017 12:37 PM

籠池氏陳情、結果実現も 政府は「ゼロ回答」強調

 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題で、政府は籠池泰典前理事長が安倍昭恵首相夫人付の政府職員に送っていた陳情の手紙のコピーを公表した。職員から籠池氏への回答ファクスは既に公表済みで「ゼロ回答」(菅義偉官房長官)と強調してきたが、陳情項目の中には、結果的に要望通りに実現したものもあった。

 学園は2015年5月、大阪府豊中市の国有地8770平方メートルについて、期間内の購入を前提に10年間の定期借地(定借)契約を財務省近畿財務局と締結した。籠池氏の手紙は同年10月26日付の消印。夫人付職員は11月15日付でファクスを送った。

 籠池氏の要望が受け入れられた形となったのは、早期買い取りと「べらぼうに高い買い取り価格」の大幅値引きだ。手紙では10年という期間に関し「短すぎ」「切迫感がある」と指摘。期間内に買い取るとしながら「事業環境が変わったりする。50年定借として早い時期に買い取る形に変更したい」と訴えていた。(共同)