Tuesday, April 04, 2017 5:46 PM

性的少数者6割いじめ被害 「先生が解決」少なく

 同性愛やトランスジェンダーなど性的少数者の58.2%が小中高校時代にいじめに遭い、21.1%が不登校の経験を持つとの調査結果を宝塚大の日高庸晴教授(社会疫学)が公表した。いじめに遭った人のうち、「先生がいじめの解決に役立った」と答えたのは13.6%にとどまった。

 文部科学省は2015年4月、性的少数者への学校での配慮を求める通知を出し、16年には教職員向けパンフレットも作成したが、日高教授は学校現場での理解が進んでいないと指摘。「性的少数者の現状から目を背けずに、それぞれの立場でできることを進めてほしい」と訴えた。

 調査は昨年7〜10月、ライフネット生命保険の委託で実施。インターネットで協力を呼び掛け、自身が性的少数者と認める全国の約1万5000人が答えた。日高教授によると、性的少数者対象の国内調査では最大規模。(共同)