Wednesday, April 12, 2017 11:13 AM

マグロ漁獲枠99%消化 上限超えれば国際批判も

 太平洋クロマグロの小型魚の国内漁獲量が国際合意に基づく年間漁獲枠の99%超を消化し、上限超え寸前のピンチに陥っている。現在は自主規制のため漁業者に禁漁を強制できない一方、日本は太平洋クロマグロの最大の漁獲・消費国として、低迷する資源の管理に責任を負う。上限を超える事態になれば国際的な批判が集まる恐れもある。

 減少した太平洋クロマグロの資源回復に向け、国際機関の中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)は2015年、30キロ未満の小型魚の漁獲量を02〜04年平均の半分にする規制を導入した。日本は2年目である今回の規制期間を、大型巻き網漁業などは16年12月まで、漁業者が多い沿岸漁業は今年6月末までの1年間とし、合わせた漁獲量を管理している。

 西日本を中心に豊漁となった今期の漁獲量は4月5日現在で3978トンに上り、4007トンの枠まで残り29トン。期末まで2カ月以上ある沿岸漁業は青森県などでこれから盛んになるため、水産庁は「上限超えは時間の問題だ」と気をもむ。(共同)