Thursday, April 20, 2017 10:15 AM

「反保護主義」巡り攻防へ IMF会合の声明で

 世界経済の諸課題を議論する一連の国際会議が首都ワシントンで20日から始まる。日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が20日に開幕し、経済の現状を点検。21日から国際通貨基金(IMF)の運営方針を決める会合が開かれ、共同声明の「反保護主義」の記述を巡り各国が攻防を繰り広げる見通しだ。

 保護主義的な政策を進めるトランプ政権発足後、初めてのIMF会合となる。トランプ大統領がドル高の進行をけん制している為替についても協議する。難民問題などを話し合う世界銀行との合同開発委員会も開く。

 3月にドイツで開いたG20では、貿易赤字の削減を狙い「公正な貿易」を主張する米国の強硬な反対で、共同声明から保護主義に対抗する記述が消えた。IMFの理事国の閣僚らでつくる国際通貨金融委員会(IMFC)が出す声明からも「反保護主義」が削られれば、自由貿易の推進に向けた協調体制が一層揺らぐ。(共同)