Monday, April 24, 2017 10:38 AM

与党、退位骨子案修正へ 「ご心労」を「お気持ち」

 天皇陛下の退位を実現する特例法案の骨子案を巡り政府、与党は24日、法案の冒頭に明記する「退位に至る事情」で、公務など活動に対する陛下の「ご心労」との表現を「お気持ち」に修正する調整に入った。活動の継続が困難となることに「心労を抱かれている」との文言も「深く案じておられる」とする。衆参両院の正副議長による3月の国会見解に沿った内容に変更すべきだとの民進党の批判を踏まえた。関係者が明らかにした。

 骨子案を巡り、自民党の茂木敏充政調会長、公明党の北側一雄副代表、民進党の馬淵澄夫・党皇位検討委員会事務局長が同日昼、東京都内で会談し、文言の修正に向けて協議。与党は民進党との合意を急ぐとともに、週内に骨子案を他の党派に示したい意向だ。

 与党と民進党は、皇室典範の付則に置く特例法の根拠規定の書きぶりに関しても意見交換。骨子案は「特例法は、この法律と一体を成す」としたが、民進党は、陛下の退位が将来の先例になることを明確化するため、一般用語としての「天皇」を明記すべきだとの立場。与党が軟化し「この法律の特例として天皇の退位について定める特例法は、この法律と一体を成す」と差し替え、国会見解に従った表現に戻した。(共同)