Friday, April 28, 2017 5:46 PM

チャド前大統領に終身刑 二審も、反体制派弾圧

 反体制派への大規模な殺人、拷問を指示したとして戦争犯罪や人道に対する罪に問われたチャドのハブレ前大統領(74)の控訴審判決で、セネガルの特別法廷は27日、終身刑を言い渡した昨年5月の一審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。ロイター通信が28日までに報じた。

 国家元首だった人物が国際刑事裁判所(ICC)でなく他国の法廷で裁かれるのは世界的にも異例。ロイター通信は、法定内にいた被害者たちが判決時に「われわれの勝利だ」と叫んだと伝えた。

 前大統領は1982年に就任後、反体制派を弾圧。約4万人が殺害され、約20万人が拷問を受けたとされる。90年にデビ現大統領のクーデターで追放され、セネガルに亡命。アフリカ連合(AU)が訴追を求め、2013年に拘束された。(共同)