Monday, May 01, 2017 5:45 PM

偽卵で野鳥繁殖抑制 インフル感染拡大の水戸

 水戸市は昨冬の鳥インフルエンザの感染拡大で野鳥が大量死したことを受け、市内の千波湖などで、野生のコブハクチョウとコクチョウが抱いている卵を石こう性の偽卵にすり替えて繁殖を抑える取り組みを4月から始めた。個体数を徐々に減らして市が管理できるようにするのが狙いだ。

 水戸市によると、コブハクチョウは1970年に滋賀県彦根市から、コクチョウは78年に山口県宇部市から贈られたもの。当初はつがい1組ずつだったが、繁殖が進み野生化した。環境省によると、昨年11月には千波湖で約60羽の生息が確認されている。

 だが昨年11月末、数キロ離れた同市の大塚池で、鳥インフルエンザウイルスに感染したオオハクチョウの死骸が見つかったのを皮切りに、次々と感染が拡大。今年1月末までに、市内で計56羽の野鳥が死んだ。(共同)