Tuesday, May 02, 2017 1:29 PM

iPSの作製効率向上 新規遺伝子加えマウスで

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作る際に必要な「山中因子」と呼ばれる遺伝子に、新たに2種類の遺伝子を加えると作製効率が向上することを、京都大の山本拓也講師(分子生物学)らのチームがマウスの実験で突き止め、2日付の米科学誌電子版で発表した。

 iPS細胞は、皮膚や血液などの細胞に人工的に遺伝子を入れ、体のさまざまな組織などに変化する能力を持つ状態に戻す「初期化」を起こして作る。だが、初期化の効率は悪く、多くの細胞はiPS細胞にならなかったり、がん化のリスクがある細胞になったりしていた。

 成果が人に応用できるか不明だが「高品質なiPS細胞作製につながる可能性がある」という。(共同)