Thursday, May 04, 2017 9:54 AM

商業化へガス産出試験 愛知沖メタンハイドレート

 海底にある次世代資源のメタンハイドレートからガスを取り出す試験が4日、愛知県の渥美半島の沖合約80キロで始まった。2013年には同じ海域でメタンハイドレートからのガス産出に世界で初めて成功した。今回はより長い期間にわたって取り出すなどの技術的な課題を検証し、民間企業による商業化に道筋をつけるのが狙い。

 経済産業省から委託を受けた独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)などが地球深部探査船「ちきゅう」を使って実施した。メタンハイドレートは天然ガスの主成分メタンガスと水の結晶で、メタンガスのみを気体として取り出す。深さ約1000メートルの海底から約300メートル下まで設置した2本の井戸を活用する。

 前回調査は、井戸に砂が入って6日間で試験を断念。メタンハイドレート産出の技術開発は計画よりも遅れており、今回は使用する機器を見直し、3〜4週間連続して取り出すことを目指す。(共同)