Friday, May 12, 2017 10:59 AM

上場企業、最高益更新へ 18年3月期、海外好調で

 上場企業の2018年3月期の純利益合計は、好調な海外経済を背景に過去最高を更新する見通しであることが12日、分かった。決算発表がピークを迎えた17年3月期の実績も、円高が逆風となったものの資源価格の回復に支えられ最高益になったもようだ。大企業を中心に収益改善が進むが賃上げの勢いは鈍い。堅調な企業業績の恩恵が家計に届き、日本経済全体の成長につながるかどうかが焦点となる。

 SMBC日興証券が11日までに業績を発表した東京証券取引所第1部上場の3月期決算企業860社を集計した。全業種が原則対象で全体の約6割に当たる。

 18年3月期の純利益予想の合計は前期比3.2%増で、残る企業の発表分を考慮しても減益に転じる可能性は低いという。市況が回復する鉄鋼業や、円安が追い風となる電気機器などで2桁の増益が見込まれる。堅調な米国経済や新興国市場の持ち直しに加えて、国内での個人消費改善にも期待がかかる。(共同)