Monday, May 22, 2017 10:40 AM

「悪意の商標」出願例公表 類似品流通防止へ各国当局

 特許庁と米欧や中国、韓国の当局で構成する商標5庁は22日、有名ブランドのロゴマークなどに似せて消費者を誤認させる商標を第三者が出願した例をまとめた「悪意の商標出願事例集」を公表した。世界各国の官民でつくる国際商標協会と連携し、知名度の高い商標を乱用した類似品の流通を防ぎ、公正な取引を支援する狙いがある。

 事例集は、各国の裁判所や審判で争われたケースを10件ずつ、計50件を掲載し、制度運用の比較も盛り込んだ。

 特許庁は、ドイツのスポーツ品メーカー「PUMA」の商標で、ピューマのイメージ図をクマにし、ブランド名を「KUMA」と置き換えた例を示した。この商標は2006年4月に出願され、10月にいったん登録された。プーマ側は11年に特許庁の審判に無効を訴え、二審の知財高裁を経て最終的に登録無効になるまで約2年かかった。(共同)