Wednesday, June 07, 2017 10:37 AM

タイヤから路面情報を検知〜住友ゴムが新技術開発

 住友ゴム工業は、タイヤの回転によって生まれる車輪速信号を解析することで、路面の滑りやすさやタイヤにかかる荷重などの情報を検知する技術「センシングコア(SENSING CORE)」を開発したと発表した。

 同社はこれまで、車輪速信号の解析によってタイヤの空気圧低下を検知し、ドライバーに知らせる警報装置「DWS(Deflation Warning System)」を実用化している。センシングコアはこのDWSの技術を進化させて生まれたといい、追加のセンサーを必要とせず、既存の車輪速信号を使って複数の情報を即時に検知する。

 路面状況については、タイヤのスリップ率と力(駆動力・制動力)の関係を車輪速信号から導き出し、路面の滑りやすさを検知する。また、タイヤの回転時に発生する振動の大きさや周波数を計測することで、各タイヤの空気圧のほかタイヤにかかる荷重の変化も検出できる。

 将来的には、この技術を応用してタイヤの摩耗や損傷などを推定することや、得られた情報をビッグデータとして収集、分析し、他の車両へ配信することも考えられる。