Tuesday, June 13, 2017 10:44 AM

被害見えにくいSNS サイバーストーカー深刻化

 スマートフォンやパソコンの普及に伴い、インターネットを利用して特定の相手にしつこく付きまとう「サイバーストーカー」の被害も深刻化している。主な舞台は会員制交流サイト(SNS)。面識のない者同士でも関係を持つことができるため被害が見えにくく、警察庁は改正されたストーカー規制法を駆使して取り締まりを強化し、実態調査にも乗り出す。

 サイバーストーカーは、相手から拒まれているのにSNSで連続してメッセージを送り付けたり、ブログに誹謗中傷を繰り返し書き込んだりする行為を指す。SNSのアカウントを乗っ取って本人になりすますほか、パソコンに侵入して個人情報をのぞき見ることもあり、ネットストーカーやデジタルストーカーとも呼ばれている。

 サイバーストーカーは、ネット上の嫌がらせから、物理的な攻撃に移行する危険性もはらむ。昨年5月に東京都小金井市で音楽活動をしていた20代の女子大学生が、ファンの男に刺され一時重体となった事件では、男はいきなり交際や結婚を迫り、高価なプレゼントを贈るなど行動が次第にエスカレートした。(共同)