Monday, July 10, 2017 11:17 AM

発がんリスクわずかに上昇 50年で最大200ミリシーベルト

 茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構「大洗研究開発センター」の被ばく事故で、量子科学技術研究開発機構は10日、作業員5人の今後50年間の内部被ばく線量を推計した結果、50代の原子力機構職員が最も高い100ミリシーベルト以上200ミリシーベルト未満だったと発表した。他の作業員は10ミリシーベルト以上50ミリシーベルト未満が2人、10ミリシーベルト未満が2人。最も高い職員の発がんリスクについて、量子研の明石真言執行役は「0.5%上がる」と述べた。

 ほかの4人に関しては「健康被害が出ないと思う」と話した。

 5人は千葉市内の医療施設で放射性物質を体外に排出させる薬剤治療を受けた。現時点で健康状態に特段の変化は見られないという。量子研は、作業員が肺に吸い込んだ放射性物質から出る放射線を測定し、排せつ物に含まれる放射性物質などから内部被ばく線量を推計した。(共同)