Friday, July 14, 2017 12:20 PM

半導体売却、契約後ずれ 東芝、15日に米審問

 カリフォルニア州の裁判所は14日(日本時間15日)、東芝の半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却差し止めを巡る訴訟の審問を開く。東芝は「日米韓連合」と審問前の契約締結を目指していたが、韓国半導体大手SKハイニックスに翻弄され、後ずれを余儀なくされている。

 売却差し止めは、三重県四日市市の半導体工場を東芝と共同運営するウエスタン・デジタル(WD)が6月に提訴して求めた。国際仲裁裁判所の判断が出るまで手続きを中断するよう求めたものだ。東芝が売却に当たってWDの同意を得る必要があるかどうかなどが焦点で、主張は真っ向から対立している。その日のうちに裁定が下る可能性もある。

 SKは当初、融資で関わる計画だったが、途中で方針を変更し、転換社債の引き受けによる将来的な議決権の一部取得を主張した。事実上の出資とみなされ、独占禁止法の審査が長引く恐れがあるため、日米韓連合を主導してきた経済産業省がSKに翻意を迫った。(共同)