Tuesday, July 25, 2017 1:04 PM
先天性水頭症の一因解明 薬開発に期待、名古屋大
名古屋大の高岸麻紀特任助教(細胞生物学)らの研究グループは25日、生まれつき脳室に髄液がたまり、脳が圧迫される先天性水頭症の一因となる遺伝子の働きと発症メカニズムを解明したと発表した。高岸特任助教は「治療薬などの開発につながる」と期待している。成果は25日付の米科学誌電子版に掲載された。
先天性水頭症の多くは脳室で作られる脳脊髄液の流れる経路が腫瘍や奇形でふさがり発症するが、経路の閉塞がないのに発症するケースもあった。こうした患者の家系では「デイプル」と呼ばれる遺伝子に変異があると分かっていたが、発症メカニズムは不明だった。
研究グループはデイプルの機能を失わせたマウスを観察。脳室内の表面にある繊毛の向きがふぞろいで、一定方向に波打って髄液の流れを促す機能に異常があり、水頭症を発症していた。デイプルに繊毛の向きをそろえる働きがあることが分かった。(共同)
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