Monday, August 28, 2017 5:56 PM

有人ソーラー機、有終の美 高度11メートル達成「若い力で」

 太陽光を利用する有人ソーラー機で大空へー。東京都青梅市の小型飛行機製造会社オリンポスと航空エンジニアを目指す学生らの7年に及ぶ挑戦がこの夏、終わった。目標の周回飛行はかなわなかったが、高度約11メートルを達成。異例のプロジェクトを率いた同社の四戸哲社長(56)は「若い力でソーラー飛行ができたのは誇らしい」と話した。

 21日と23日の2日間、北海道滝川市のたきかわスカイパークの滑走路を、1人乗りのソーラー機「SP-1」が繰り返し飛び立った。翼に取り付けたシート状のソーラーパネルで発電しプロペラを回す仕組み。全長約9メートル、翼を含む幅約18メートル。組み立て式機体の主な素材は木材や発泡プラスチックで、約86キロと軽い。

 オリンポスは、学生たちに飛行機の設計を教えるため、2003年にSP-1の前身となる動力のないグライダーを一緒に製作。機体は教材として受け継がれ、プロペラを付けて電動化するなど改良を加え、10年からソーラー化を目指した。グライダー時代も含め、製作に関わった学生は約100人に上るという。(共同)