Friday, September 01, 2017 11:15 AM

日中、北朝鮮対応で平行線 国連の新制裁決議巡り

 河野太郎外相は1日、中国の王毅外相と約40分間電話会談し、日本列島越えの弾道ミサイルを発射した北朝鮮への対応に関し、石油禁輸を念頭に国連安全保障理事会での新たな制裁決議採択に向けた協力を要請した。王氏は北朝鮮との対話を重視する姿勢を示し、協議は平行線だった。王氏は「独自制裁は安保理決議の精神に反する」とも述べ、中国の企業や個人を対象にした日本の対北朝鮮制裁を批判した。

 河野氏はロシアのラブロフ外相とも電話会談し、安保理が8月初旬に採択した石炭などの全面禁輸を柱とした北朝鮮制裁決議の厳格履行が必要だとの認識で一致した。中国、ロシア外相とは、朝鮮半島の非核化が共通の目標だとの基本方針は確認した。今後、国連などの場で緊密に意思疎通を図っていくことを申し合わせた。

 河野氏は日中外相会談で、今回のミサイル発射について「これまでにない深刻かつ重大な脅威で、断じて容認できない」と指摘。安保理が既に採択した北朝鮮制裁決議の厳格履行に加え、さらなる圧力強化の必要性を強調した。(共同)