Monday, September 18, 2017 11:11 AM

火山灰で原子炉冷却不能か 審査合格5原発、大噴火時

 原子力規制委員会の審査に合格した九州電力川内1、2号機(鹿児島県)など5原発8基で周辺の火山が大規模噴火して原発の外部電源が失われた場合、非常用ディーゼル発電機が使えなくなる可能性があることが18日、規制委などへの取材で分かった。最悪のケースでは原子炉が冷却できなくなる恐れがある。噴火時に想定される火山灰濃度が従来に比べ最大100倍程度高くなることが審査後に判明。電気事業連合会によると、5原発では、発電機の吸気フィルターが目詰まりせずに機能を維持できるとされる濃度の上限を超えている。

 東京電力福島第1原発事故では非常用発電機が作動した6号機は、5号機とともに冷温停止。一方、津波で電源が失われた1〜4号機では炉心溶融や水素爆発が起きた。

 5原発8基は他に関西電力美浜3号機、大飯3、4号機(いずれも福井県)、四国電力伊方3号機(愛媛県)、九電玄海3、4号機(佐賀県)。(共同)