Thursday, September 28, 2017 12:22 PM

米国冷凍牛肉の輸入26%減 8月、セーフガード発動で

 農林水産省は28日、米国産冷凍牛肉の8月の輸入量が4317トンとなり、前年同月に比べ26.2%減少したと発表した。8月1日から緊急輸入制限(セーフガード)を発動し、関税を38.5%から50%へと引き上げたことが影響した。

 10月16日にワシントンで予定する日米経済対話ではセーフガードの扱いが議論される見込み。発動による影響が数値として表れたことで、米側が制度見直しへの圧力を強める可能性がある。

 農水省は8月の輸入急減について、業者が高関税を避けるため7月末に輸入を前倒ししたことが主な要因と分析。7月は輸入量が多く、7、8月を合計した輸入量は前年同期と同水準だった。

 セーフガードは4〜6月の輸入急増を受けて発動。米国のほかカナダ、ニュージーランドなどの冷凍牛肉が対象となった。日本と経済連携協定(EPA)を結んでいるオーストラリアは対象外で、8月の輸入が約3割増えた。干ばつの影響で出荷が前倒しされたことなどが影響したとみられる。(共同)