Tuesday, October 03, 2017 11:13 AM

ドリフト世界大会に2万人 発祥地の日本で第1回開催

 自動車を横滑りさせるドリフト走行の技術を競う初の世界大会が9月30日から2日間、東京・お台場で開催され、計約2万人の観客が熱狂した。世界に先駆けて競技化が進んだことなどからドリフトは日本が発祥とされ、第1回の会場に選ばれた。大会を公認した国際自動車連盟(FIA)のトッド会長も駆けつけ「日本で生まれた競技で、ここには熱い情熱がある」と絶賛した。

 エンジンが奏でる強烈な排気音と、路面との摩擦で後輪から大量に立ち上る白煙。迫力に目がいきがちだが、ドライバーが競うのは技術の正確さで、走りの出来栄えを競う採点競技だ。かつて「ドリフトキング」の異名を取った元レーサーの土屋圭市さんは「車でやるフィギュアスケート。いかにミスなく、車で浅田真央になれるかだ」と表現する。2台が一緒に走る「追走」では、両車が触れ合わんばかりの距離まで接近してコーナーを突破する技術は圧巻だ。

 1980年代にドリフトを多用する土屋さんの運転スタイルがメディアで脚光を浴び、国内で流行。現在は40以上の国と地域で大会が開催されるまで普及した。土屋さんは「こんなに大きくなるとは思わなかった。誰がみても分かりやすいから人気が出た」と喜ぶ。(共同)