Monday, October 16, 2017 5:55 PM

「出生前診断は必要?」 障害者と医師が座談会

 先天性の神経難病による障害当事者の団体「神経筋疾患ネットワーク」は21日、東京都新宿区の戸山サンライズで、「出生前診断って本当に必要なの?」というテーマでの公開座談会を開く。日本産科婦人科学会(日産婦)の倫理委員がパネリストとして参加し、ネットワークのメンバーらと意見交換する。

 出生前診断の中でも近年、早い時期に妊婦の血液から胎児の染色体異常を高い精度で調べる「新出生前診断」が議論を呼んでいる。異常が判明し、その後に確定診断を受けた人の多くが中絶を選ぶ現状がある。日産婦は「遺伝カウンセリングが可能な施設で限定的に行われるにとどめるべきだ」などとした指針を策定。ルールの下で行われるように主張してきた。

 ネットワークは「命の選別につながる」として反対の立場。運営委員の上野美佐穂さん(43)は「『障害=不幸』という間違った思い込みが選別に向かう背景にあるのでは。普段、この問題にあまり関心がない人にも参加してもらいたい」としている。(共同)