Thursday, October 26, 2017 10:42 AM

1次産品への依存強まる 途上国、国連が報告書

 国連貿易開発会議(UNCTAD)は26日までに、石油や農産物といった1次産品の輸出に経済を依存する途上国が2015年までに91カ国に達し、途上国全体の3分の2を占めたとの報告書を発表した。こうした国では「健康や教育、国民1人当たりの所得などの水準が低い傾向がある」としている。

 国連は、貧困撲滅や健康な生活の確保などを掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の30年までの達成を掲げている。UNCTADのキトゥイ事務局長は「途上国は(価格が不安定な)1次産品依存の束縛を断ち切らない限り、SDGsの達成に苦闘するだろう」と指摘した。

 報告書は、商品輸出額の中で1次産品の割合が60%を超える国を依存国と規定。09〜10年に82カ国だったが、14〜15年には91カ国に増え135の途上国の67%を占めた。1次産品の輸出総額は09〜10年に2兆400億ドル(約230兆円)だったが、14〜15年には2兆5500億ドルとなった。(共同)