Monday, October 30, 2017 10:41 AM

ボッシュ、ソフトの無線更新技術を発表

 ボッシュは、車載ソフトウェアの無線更新(OTAアップデイト)技術を開発した。

 プレスリリースによると、この技術にはコントロールユニットと車載通信インフラ、最新の暗号化技術、ボッシュIoTクラウドが含まれている。車載エレクトロニクスやソフトの増加に伴い、OTAアップデイトの需要は高まっており、将来の標準機能になると考えられている。

 車のソフトを無線で更新できれば所有者はディーラーに行く必要がなくなり、自動車メーカーもソフトの不具合を理由に行うリコール(無償の回収・修理)の数を減らせる。米で2015年に実施されたリコールの15%はソフトの不具合が理由で、前年の5%から大幅に増えた。

 テスラなど一部メーカーはすでに車載機能のOTAアップデイトを始めており、GMも20年までに無線更新が可能な次世代インフォテインメント・システムを発表する予定。無線更新やインターネット接続に関する大きな懸念の1つは情報のセキュリティだが、ボッシュは子会社のイースクリプト(Escrypt)が最新の暗号技術を開発した。エンドツーエンドの暗号化で守られた複雑なセキュリティ・アーキテクチャーにより、データ送信への不正アクセスを阻止している。

 また、自動車向けクラウド・インターフェースの安全なプロトコルとフィルターが、あらゆるハッキングの試みを阻止するファイヤーウォールのような役割を果たす。

 さらにボッシュの無線更新には、アップデイトを順番に送信するというセキュリティ対策も組み込まれており、問題発生時には更新プロセスを停止して調整できる。