Wednesday, November 08, 2017 11:37 AM

収益で悪徳金融業者傘下に 米共和党の大口献金者

 米共和党の大口献金者がタックスヘイブン(租税回避地)などを使って計上した収益で、高利で批判を受けた悪徳消費者金融業者を傘下に収めていたことが「パラダイス文書」に基づく国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の取材で8日、分かった。献金先は共和党候補のほか、金融規制に反対する保守系団体などで、昨年は1370万ドル(約15億6000万円)に上った。

 金融業者は最大年利を1369%に設定。法外な高利で稼いだ資金を献金に使い規制撤廃を働きかけ、業者に有利な状況をつくり出そうとの思惑が浮き彫りとなった。

 大口献金者は南部アーカンソー州の投資銀行家ウォーレン・スティーブンス氏(60)。パラダイス文書を南ドイツ新聞を通じ入手したICIJによると、スティーブンス氏は仲間と2人で英領バミューダ諸島発祥の法律事務所「アップルビー」を通じて回避地に複数の法人を設立した。(共同)